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・このサイトは男性のSA(セクシャルアビューズ)サバイバーの覚書です。

私は中学1年の夏休みの昼間に見知らぬ高校生くらいの男からSAを受けました。
トップページなので詳細は省きますが、互いに顔も知らない同士でその場限りの出来事でした。当時の自分の心は自分の身に起きたことを痛みと感じることができないくらいすでに摩滅していました。
しかし、その晩私の心に生じた危険な変化に私は叩きのめされました。
最も危険なのは他害の恐れでした。それを逃れるには私は誰かに話をする必要があること。私は自分の心に起きた変化をその意味を感覚的に分かっていました。でも、当時の世間は自分の身に起こったことと心の繋がりをまともに受け取る人は禄におらず、私の身に起こったことを知る人は誰もいない。誰もそれをまともに取り合ってくれるとは思えません。
危険な感情を持つことは罪でそれを行動化するのは言うまでもなく罪で、かつ、自分の傷ついた感情とその叫びを外に出ないように限界まで抑えつけた結果がこの様。
私は宇宙の片隅に一人見捨てられた気分になり、沸き起こるこの世界への憎しみでもって無理やり自分の危険な幾種類かの感情を抑えつけました。
私は自分の思考を自分自身がしっかりと把握できないように努めながら、モラトリアムの許されるであろう30歳のリミットに向けて答えのない問いを探し始めました。

 

私はSAを受けなかったらもっとましな人生を送れただろうかという問いに、はっきりとYesとは答えられません。それくらいSAを受ける前の自分も将来について悲観していました。ただ、私がずっと自分のことをほとんど誰にも言えないまま過ごすハメに陥ることはなかったのは確かだろうと思えてなりません。